骨盤底に負荷のかけない座り方

ロルフコンセプトウィメンズの星です。

昔から欧米諸国では骨盤底筋のリハビリが盛んに行われ、特にフランスでは産後の骨盤底筋に対するリハビリが保険適応内で行われるような時代もありました。(現在はフランスで保険適応内で行えないようですが…)

その背景には欧米諸国は日本に比べると尿漏れや臓器脱などの骨盤底トラブル多いことがあるようです。

なぜ欧米人は骨盤底トラブルが多いのか?

日本人と欧米人の骨格の違いもあるかもしれませんが…
生活様式の違いが大きな差を生んでいるのではないかと言われています。

特に座り方!
欧米人は椅子に座ることが多いものの、日本人は床で座ることも多いですよね。

しかし近年は日本人も椅子に座る生活が増えてきましたね!

では日本人も骨盤底のトラブルが増えてしまうのでは?と思いますよね。

残念ながら、実際に骨盤底のトラブルを起こす女性が増えているようです。

今回は椅子での生活が多くなった日本人女性においても、骨盤底の負荷を和らげるような座り方の提案をしていきます。

特に座っての仕事が多い女性や腰痛で困っている女性には読んでいただけたらと思います。
また産後に座りながら赤ちゃんを抱っこする場面や授乳時の座り方などの応用も出来ると思いますので参考にしていただけたらと思います。

目次

骨盤底に負荷をかける姿勢

骨盤底に負荷をかけない座り方を知るには、まず骨盤底に負荷をかけない姿勢を知る必要があると思います。

ポイントとなってくるのは骨盤の位置と背骨の状態です。

骨盤には前に傾く動きと後ろに傾く動きがあります。
医学用語では骨盤が前に傾くことを前傾、後ろに傾くことを後傾といいます。

骨盤の動き

骨盤底に負荷をかけやすい骨盤の動きは、骨盤が後ろに傾く後傾位になっている時だといわれています。

もう一つのポイントの背骨ですが、
下のイラストのように人間の背骨は生理的弯曲と言って、このようにカーブを描いています。

脊柱のカーブ

この背骨のカーブは、姿勢が悪くなるとカーブが強くなります。
例えば猫背の人は胸椎と呼ばれる部分の弯曲が強くなった状態ですし、よくある腰痛症の方は胸椎の下部から腰椎にかけてのカーブが強くなることがみられます。

では骨盤底にとってはどの状態が良いのか?

それはこの背骨のカーブが出来る限り少なく、姿勢としては上に伸びた状態が良いとされています。

つまり…下のイラストのように猫背はもちろんダメですし、一番右のイラストのように反り腰も良くないとされています。

姿勢

椅子の座り方

では骨盤底に負荷をかけない座り方についてお話していきますね!

先にお話しした姿勢と骨盤底の関係からすると、骨盤が後方に傾いた姿勢でさらに猫背や反り腰のように背骨のカーブが強くなった姿勢になると骨盤底に負荷がかかることは理解出来ると思います。

つまり下の写真では左の座り方が良いと言えます。

骨盤底に良い座位姿勢

しかしこの姿勢ってずっと保持しておくことが難しいですよね。
そもそも日本人女性は体格が小さいため、椅子に座ると床に足がつかずこの姿勢を取ることが出来ない方もいらっしゃいます。

なるべく低めの椅子に座ると骨盤を前傾させやすく、脊柱を伸ばしやすくなります。
下の写真のように、股関節が90°以上曲がるような座り方をすると骨盤が前傾しやすくなるので試してみてください。

座位姿勢ポイント

低い椅子に変えられない場合は、足の下に台を置いて足の高さをあげても同じ効果があるので、是非試してみてくださいね!!

ソファーは良くないの?

今まで骨盤底にとって悪い姿勢についてお話してきました。

そこで皆さんは、
「ソファーで座ってるときって悪い姿勢になってる!」
「ソファーに座るって良くないの?」
と思うと思います。

ソファー姿勢

このような姿勢をみてしまうと良くないのでは?と思ってしまいますよね。

姿勢としては良くないのですが、この姿勢で長時間過ごさなければ良いと思います。

例えば…この時間で30分以上ずっとテレビを見続けるとか…

また、この姿勢で何か作業をすることはお勧め出来ません。

例えば…パソコンをするとか、本を読むとか、スマホを長時間みるとか…

長時間ソファーで作業を行う場合は、背中の部分にクッションをいれて姿勢を起こすようにすることをお勧めします。

ソファーで授乳をするママさんも多くいらっしゃいますが、あまりお勧めしません。腰痛や肩こりの原因にもなります。それでもソファーでの授乳をしなくてはいけないのであれば、背もたれを使わないようにする、もしくは大きめのクッションを背中に入れて姿勢を起こすことをすると良いです。

あぐらでのポイント

日本人はまだまだ床での生活をする人が多いですよね!

我が家も子供が産まれてからは、床で過ごすことが多くなりました。

床での生活をするにあたって欠かせない座り方が…あぐらですよね!

あぐらはとても楽な姿勢ですよね!しかし少し間違えると、腰痛の原因になることもあります。

あぐら座位

上の写真のように、一見楽にあぐらを取っているように見えますが…骨盤の前傾は不十分です。

ご本人もあぐらを取るのが辛いと話しています。

このような時は、お尻に下にクッションやバスタオルを置いて、少し高い所に座るようにすると楽になります。

授乳をあぐらで行うママも多いと思いますので、是非試してみてくださいね!!

まとめ

いかがでしたか?

欧米式の生活様式に変わってきている日本人女性は、骨盤底のトラブルのリスクが昔と比べ高くなってきています。

しかし座り方一つで骨盤底のリスクを軽減できます。

ポイントは

  • 骨盤を起こしておくこと
  • 背骨を伸ばしておくこと

です。少しの意識で変わることが出来ますので、日々の生活の座り方を見直して見てくださいね!

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