出産時に起こる骨盤の動き
お腹で大きく育った赤ちゃんが出産時にママの骨盤内を通過することは、そう簡単なことではありません。赤ちゃん自身もママの骨盤内を通過するために、姿勢を変えながら出てくるのですが、それと同時にママの骨盤も赤ちゃんが通過しやすいように動いています。
今回は出産時、ママの骨盤がどのように動くのかを説明させていただきます。
骨盤がどのように動くのか知っておくことは、出産のための体の準備にも繋がりますよ!
現在マタニティの方や、マタニティの方の健康に関わる方は是非読み進めていただければと思います。
目次
骨盤の動きについて
出産に関係する骨盤の動きとは、「仙腸関節」と呼ばれる部位で起こる動きです。
仙腸関節とは「腸骨」と「仙骨」という骨の間にある関節のことを言います。
仙腸関節は通常3~5ミリ程度のわずかな動きしかありませんが、人間が運動する上で大切になってきます。
妊娠~出産にかけては、ホルモンの影響から関節や靭帯の柔軟性が増すため、仙腸関節の動きも非妊娠時より大きくなります。仙腸関節の動きが大きくなることは、赤ちゃんが通過するためのスペースを作ってあげることになるのでとても大切なことです。
妊娠中と出産時の骨盤の動き
妊娠・出産時には腸骨と仙骨の間にある仙腸関節が動くことが分かったと思いますが、実際にどのような動きをするのか説明していきます。
仙腸関節が動くということは、実際には腸骨と仙骨が動いています。
腸骨と仙骨の動きには下のイラストのような動きがあります。
①仙骨のニューテーション(うなずき運動)
仙骨が前方に傾斜するような動きをします。左右の腸骨も赤矢印のような動きをします。
②仙骨のカウンターニューテーション(半うなずき運動)
仙骨が後方に傾斜するような動きをします。左右の腸骨も青矢印のように動きます。
このように非妊娠時でも仙骨と左右の腸骨がわずかに動いているのですが、妊娠時や出産時にはさらにこの動きが大きくなります。
そして、
・妊娠後期~分娩初期にかけては②仙骨のカウンターニューテーション
・分娩最終段階にかけて①仙骨のニューテーション
といった動きが起き、赤ちゃんが産まれてきます。
出産に向けた体作りへの応用
妊娠・出産時には仙腸関節の動きが大切になることが理解できたと思います。
当然このように通常起こる仙腸関節の動きが阻害されると、赤ちゃんがなかなか下に降りてこれなかったり、分娩の最終段階においてなかなか娩出されない様なことが起きてきます。
つまり妊娠時に仙腸関節が動きやすいような状態にしておくことが大切になってきます。
- 仙腸関節の動きに関わる筋肉のストレッチやリリース
- 仙腸関節の動きを入れたエクササイズ
などを妊娠中の生活の中に取り入れられれば、スムーズな出産になるかもしれませんね!
今後エクササイズなども紹介していきますので、参考にしていただければと思います。宜しくお願い致します。
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