産後のピラティスいつから?ピラティスの前に必要なケア
最近のピラティスブームにより、当店のお客様の中にもピラティスに興味を持ってくださる方が増えてきました。
特に産後のお母様や妊娠中の女性から
「いつからピラティスできますか?」
「出産したらピラティスをやってみたいです!」
とお声をいただくことが増えました。
今回はそんな声にお応えするべく、
- 産後はいつからピラティスができるか?
- こんな方は注意が必要!
- 産後のピラティスの注意点
といったことを紹介させていただきます。
産後のピラティスに興味がある方はぜひ読んでみてくださいね!
目次
産後ピラティスいつからできる?
産後のピラティスは平均的に産後6か月~1年経過してから始めることが望ましいです。
しかしこの開始できる時期には個人差があります。
以下のような症状がある方は、ピラティスの開始時期を慎重に見極める必要があります。
- 産後の尿漏れが長く続いた(産後1か月以上続く尿漏れ)
- 産後に膣に違和感があったり、腹部の下垂感が続いた
- 産後にひどい痛み(腰背部痛・恥骨痛・股関節痛など)があった
このような症状が産後にあった場合は、注意をしてピラティスを開始する必要があります。
特に、グループレッスンやオンラインレッスン、YOUTUBEなどの動画コンテンツでのレッスンは望ましくありません。
グループレッスンやオンラインレッスン、YOUTUBEなどの動画コンテンツでのレッスンは、レッスン費用が安く、気軽に始められると思います。
しかしレッスン内容は一人一人に合わせることが出来ず、産後の女性の場合にはかなり負担の強いエクササイズが多くなってきます。
上記のような症状が産後にあった場合は、必ずパーソナルピラティス(1対1での指導)を選ぶようにしましょう。
産後ピラティスの注意したい動き・ポーズ
産後ピラティスの開始時期には注意が必要と話をしてきました。
なぜ産後にすぐピラティスをしてはいけないのか?
なぜ産後の症状によってはピラティスをしてはいけないのか?
それはピラティスの動きの中に、運動負荷が強く、無理に行うと尿漏れや子宮脱などの骨盤底トラブルを招いてしまうリスクがあるからです。
ここからは注意すべきピラティスの動きを少し紹介します。
仰向けで上体を起こすエクササイズ
ピラティスには背骨の動きや腹筋の強さを鍛えるエクササイズが多くあります。
その中でも仰向けで上体を上げ下げするようなものも多くあり、産後は注意して進める必要があります。
少し紹介をさせていただきますと…
ピラティスの基本的な動作の中にロールアップ・ロールダウンがあります。
この動きは背骨を柔軟に動かしながら、体幹を強く・協調的に動かす練習としてとても良いトレーニングです。
しかしこのような背骨を丸めるような動きは産後の体には望ましくなく、無理に行うと尿漏れや子宮脱などの骨盤底トラブルや腰痛を引き起こすことに繋がります。
産後はロールアップ・ロールダウン、それに似た背中を丸めながら腹筋を使うエクササイズは行わないようにしましょう。
以下に背中を丸めながら腹筋を使う代表的なエクササイズをあげます。
- チェスト・リフト(ウィズ・ローテーション)
- ロールアップ・ロールダウン
- ハンドレッド
- ティーザー
- ローリング・ライク・ア・ボール
- ロールオーバー
など。
妊娠前には簡単に出来ていたエクササイズも、産後は腹筋の状態をみながら慎重に行っていく必要があります。
仰向けで脚をあげるエクササイズ
仰向けになった状態で、脚をあげる動きはピラティスのエクササイズの中でも多くあります。
脚を上げ下げすることで、腹部に圧がかかり腹筋の増強としてとても良いトレーニングではあります。
しかし産後の体には負担が強い場合がありますので、こちらも注意をして進めていく必要があります。
脚をあげた状態でのエクササイズで代表的なものを以下にあげます。
- レッグ・リフト・スーパイン
- スパイン・ツイスト・スーパイン
- ハンドレッド
- ティーザー
- ロールオーバー
など。
肩こり・手首の痛みを引き起こしやすいエクササイズ
ここまでは産後に注意したい腹筋のエクササイズを中心に紹介をしました。
次は産後に肩こりや手首の痛みを引き起こすリスクの高いエクササイズを紹介しておきます。
このように腕や手で体を支えるようなエクササイズは、産後の体には負荷が強く、肩こりや手首の痛みを引き起こすリスクが高いです。
腕や手で体を支える代表的なエクササイズを下にあげます。
- プランク
- レッグ・プル
- レッグ・プル・フロント
- プッシュアップ
- サイド・ベンド
など。
産後ピラティスを始める前にやっておきたいケア
ここまでの話から、産後の体に一般的なピラティスは負荷が強いことが分かったと思います。
産後に一般的に行われているピラティスを行うには、それまでに適切な体のケアをしておく必要があります。
ここからは、産後ピラティスを開始する前の体作りのポイントを紹介していきます。
低い負荷から始める腹筋エクササイズ
妊娠中はお腹が大きくなり、お腹の筋肉が最大限に引き伸ばされます。
引き伸ばされた腹筋は非常に弱くなっています。
そのため産後は弱くなった腹筋の筋力を戻すリハビリを行っていく必要があります。
産後の腹筋は触ってみてわかるように、プヨプヨ、ペラペラで、本当に弱い状態です。
それに合わせた非常に弱い負荷の腹筋運動から始めていく必要があります。
まずは仰向けになって、深呼吸をするだけでも立派な腹筋エクササイズになります。
そこからシングル・レッグ・リフトくらいの軽い負荷でのエクササイズから進めていきましょう。
この産後の腹筋運動の負荷量の選定はとても難しいかと思います。産後の体に詳しい理学療法士などのリハビリの専門家に相談することをオススメします。
妊娠中に硬くなった部分のストレッチ
妊娠中にお腹が大きくなっていくと、どうしても動きが制限されてしまいます。
特に背骨や胸郭(肋骨)、股関節周囲は妊娠中に硬くなりやすいです。
硬い状態のまま一般的に行われているピラティスのクラスに参加すると、体を痛めてしまうことが多々あります。
産後にピラティスを開始する前には、ある程度の身体の柔軟性を作っておくことをオススメします。
産後のピラティスいつから?ピラティスの前に必要なケア│まとめ
いかがでしたか?産後のピラティスに興味のある方、少しでも参考になれば幸いです。
- 産後のピラティスは平均産後6か月~1年経ってからが望ましいが個人差がある。
- 産後に骨盤底トラブル(尿漏れや子宮脱など)、ひどい痛みがあった場合は開始時期を慎重に見極める必要がある。
- 上体を起こすようなピラティスの動きは産後の体に負荷が強い
- 仰向けで脚を上げ下げするようなピラティスの動きは産後の体に負荷が強い
- 上体を腕や手で支えるようなピラティスの動きは産後の体に負荷が強い
- 産後にピラティスを始める前には適切な体のケアをしておく必要がある
- 産後の腹筋運動の負荷量の選定は理学療法士などのリハビリ専門家に聞くと良い
産後のピラティスいつから?ピラティスの前に必要なケアについてまとめました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。