産後の肩こりの原因は?体の歪みが原因?気をつけたいポイントを紹介!
産後のママさんたちの体の悩みで多い「肩こり」
ロルフコンセプトウィメンズにも産後の肩こりで辛い思いをしているママさんがよくいらっしゃいます。
産後の肩こりは、育児にも支障をきたすと思います。
赤ちゃんのお世話を辛い体で行わないために!
今回は産後の肩こりの原因とちょっとした気をつけるポイントをお伝えしたいと思います。
目次
産後の肩こりの原因は?
産後の肩こりは、産後ママの体の悩みの中で腰痛に次いで多いと言われています。
また産後の肩こりがある女性の多くは、妊娠・出産前から肩こりがあるとされています。
ただし、多くの方は産後に肩こりが悪化している印象です。
まずは産後肩こりの原因についてお話をしていきます。
多くの肩こりは原因不明!?
肩こりの中には、原因がはっきりとしているものと、原因がわからないものがあります。
原因のはっきりしている肩こりのことを「症候性の肩こり」と言われ、それに対して原因のわからない肩こりのことを「本態性の肩こり」と言われています。
症候性の肩こりは、
レントゲンやCTなどを撮影した時に、明らかに病変があるものを言います。
例えば、肩関節周囲炎(五十肩など)や胸郭出口症候群、頚椎症などと診断名がつくような肩の疾患についてを言います。
それに対して
本態性の肩こりは
レントゲンやCTを撮影しても、明らかな病変がなく、原因が特定できないものを言います。
そのため診断名はつくことがなく、病院では特別な治療が行われないことがほとんどです。
肩こりの多くは、原因がはっきりしていない本態性の肩こりであると言われています。
産後の肩こりにおいても、原因がはっきりしていない本態性の肩こりがほとんどです。
原因不明な肩こりでも特徴がある!?
産後の肩こりは原因不明なものがほとんどだとお話しました。
産後の肩こりの原因が不明だと、改善するのは難しいのでは?と思うと思います。
その通りで、やはり原因が分からないものの対処法を見つけるのは難しいです。
しかし、産後の肩こりを含めた、いわゆる原因不明の肩こりには特徴があります。
それは
肩甲挙筋や僧帽筋の過剰な硬さ・緊張がある
ことです。
肩甲挙筋とは、肩甲骨から首に付着する筋肉です。
(青矢印:僧帽筋 赤矢印:肩甲挙筋)
その役割は、肩甲骨が下に下がらないように頑張ってくれています
僧帽筋もまた肩甲骨に付着していて、首や後頭部に付着をしています。
役割は一部、肩甲挙筋と似ていて、肩甲骨の安定性に関与しています。
産後は赤ちゃんの抱っこでどうしても肩甲骨が下に引き下がりやすくなります。
特に長時間の抱っこ紐は、肩甲骨を常時下に引き下げる力が働きます。 それに抵抗するように、肩甲挙筋や僧帽筋は頑張って働こうとしています。
産後は抱っこなどにより肩甲挙筋や僧帽筋が過剰に働くことで、その筋肉を含めた周囲の組織で痛みが生じてしまいます。
産後の体幹の筋力低下が肩こりに!?
産後の肩こりの原因は、抱っこなどで肩甲骨が引き下げられ、それを防ぐために肩周りの筋肉が頑張って働いてしまうこと!とお話をしました。
つまり肩甲骨が不安定な状況になると、肩甲骨の周りの筋肉が頑張りすぎてしまうことが良くないということになります。
肩甲骨が不安定な状況になるのは、実は抱っこ紐だけが原因なわけではなく…
体幹の筋力低下でも肩甲骨が不安定な状況になります!
肩甲骨が安定するためには、体幹の筋肉や、それと繋がっている、肩甲骨周囲の深い所にある筋肉が大切になります。
しかし妊娠中はお腹が大きくなり、腹筋自体があまり使えない状況になります。
妊娠後期には腹直筋離開も起こってきますので、さらに腹筋は使いにくい状況になります。
妊娠中に使われてこなかった腹筋は、少しずつ筋力低下を起こしていき、使い方を忘れていきます。
そして産後は、妊娠中に弱った体幹がすぐに十分に機能することは難しく、結果肩甲骨の安定性も低下してしまいます。
先ほどもお話しましたが、肩甲骨の安定性が低下すると、肩こりの筋肉である肩甲挙筋や僧帽筋が過剰に働き、肩こりになってしまいます。
よって産後の肩こり改善には、体幹の筋力や機能を向上させることも大切になってきます。
産後の肩こりに気をつけたいポイント!
産後の肩こりの原因は、産後は肩甲骨が不安定になりやすいから!
とお話をしてきました。
産後に肩甲骨を安定させるには、体幹の筋力や機能を向上させることや日常の姿勢を見直すことが大切になってきます。
ここでは、産後の肩こりを最小限にするような日常生活の中でのポイントをお話していこうと思います。
抱っこや抱っこ紐の使用時間の見直し
やはり長時間の抱っこや抱っこ紐の使用は、どうしても肩こりに繫がりやすいです。
もちろん、どうしても抱っこをしないといけない状況や抱っこ紐を使用していないといけない状況もあると思います。
しかし本当に肩こりが辛いようでしたら、少し抱っこをする時間を見直す必要があると思います。
- 今抱っこをしていないといけないか?
- 抱っこ紐から下ろせるタイミングはないか?
- 抱っこじゃなくてバウンサーでどうにかならないか?
- 移動はベビーカーと併用できないか?
- ママ以外の人が抱っこできないか?
先程もお話しましたが、産後の体は、妊娠前と比べるとだいぶ筋力・体力が低下しています。
ママが長時間抱っこをするのは、パパやそれ以外の方が抱っこをするよりも体に負担がかかっています。
ママじゃなきゃダメ!というわけでなければ、積極的にパパなど他の方に頼ることは大切です!
肩こりがひどい方は、なるべく抱っこの時間を減らせるように、日頃の抱っこについて見直してみてくださいね。
抱っこ紐のつける位置を確認
これも非常に多いのですが、抱っこ紐の付ける位置が適切でないママさんがいます。
抱っこ紐の付ける位置が低く、赤ちゃんが下に下がっている状態で抱っこをしていると、肩こりに繫がりやすいです。
抱っこ紐の付ける位置を見直してみてくださいね!
ポイントは
- 腰ベルトはウエストの部分で巻く
- 肩ひもはゆるくなりすぎないように
- 高さの目安は赤ちゃんのおでこにキスが出来る程度
エルゴの抱っこ紐を使っているママさんが多いと思いますが、抱っこ紐の適切な位置やポイントがホームページ上に載っていますので確認しておくと良いと思います。
装着の方法も動画でありますので、確認してみてくださいね。
https://www.ergobaby.jp/support/guide/omnibreeze.html
時期をみておんぶを練習してみては?
近年の抱っこ紐などのベビーキャリーは、抱っこ紐がメインになっていると思います。
昔はおんぶ紐を使うお母様方が多かったようで、確かに昔のお母様のイメージは赤ちゃんをおんぶしながら家事をしている姿があると思います。
最近店頭で買える抱っこ紐の多くは海外製の物が多く、特に欧米では赤ちゃんをおんぶする習慣がなかったようです。
そのため現在のお母様方は抱っこ紐使う方が増えたのかな?と感じています。
抱っことおんぶでどちらが体の負担が少ないかは明確にはなっていませんが、体の使い方が変わるといった報告があります。
体の使い方が変わるということは、使う筋肉や、負担のかかる筋肉も変わってきます。
このようなことから、私がオススメしたいのは抱っことおんぶをバランスよく両方行うことです。
抱っことおんぶをバランスよく両方行えるとママの体の負担が軽減するのではないかと思います。
最近人気がある、ママ達が良く使っている抱っこ紐も、おんぶが出来るものも多いと思います。
もしおんぶに興味があるようでしたら、抱っこ紐製品の説明書きをよく読んで練習してみてもいいかもしれませんね!
しかし抱っこ紐によっておんぶが出来る時期がことなってくると思いますので、必ず説明書を確認して、いつからおんぶをしていいのか?確認してから使用してくださいね。
日常の姿勢を確認
ここまでは長時間の抱っこや抱っこ紐の間違った使い方が肩こりに繫がるというお話をしてきました。
日常生活の姿勢においても、いくつか気にしておきたいポイントがあります。
特に授乳姿勢には気をつけたほうが良いです。
離乳食が増えてくる生後10ヶ月くらいまでは、1日のうちで授乳をしている時間が長いと思います。
その授乳姿勢が不良だと、肩こりに繫がりやすくなります。
授乳姿勢はどうしても「猫背」になりやすくなります。
(下写真の左は悪い例です)
授乳枕やクッションを使用して、赤ちゃんとママの距離が丁度良くなるように調整してみてくださいね! またあぐらで授乳をしている方
は、ママのお尻の下にクッションや丸めたバスタオルを入れて少し高さをつけると、背筋が伸びやすくなるのでやってみてくださいね!
授乳だけでなく、日常の立っている時の姿勢はどうでしょうか?
四六時中、ずっと良い姿勢を保つのは大変ですので、気がついた時に少しだけでも意識をしてみてくださいね。
実は多いストレスからくる肩こり
ここまでは肩こりに関する身体のことについてお話をしてきました。
肩こりは姿勢が悪いから!というのが一般的な考えかと思います。
しかし実は肩こりは、疲れやストレスがたまることで起こることが最も多いとも言われています。
育児は、ママにとっては初めての経験で、大きく環境が変化をします。
夜も十分に睡眠がとれず、さらには赤ちゃんをしっかりと育てなくてはならない!といったプレッシャーも大きくのし掛かってくるかと思います。
知らず知らずのうちにストレスが大きくかかっていると思います。そしてそれが肩こりとして体にサインを出しているかもしれません。
どうしても改善のされない肩こりを感じているようでしたら、まずは身近な人に相談したり頼るようにしてみてくださいね。
決して頼るのは身近な人だけとは限りません。育児を手伝ってくれるサービスもありますし、今の気持ちを聞いてくれるサービスも手軽なものから親密に関わってくれるものもあります。
肩こりは、育児中のママたちのストレスのサインのこともあるということを頭に入れといていただければと思います。
産後の肩こりの原因は?体の歪みが原因?気をつけたいポイントを紹介!│まとめ
産後の肩こりの原因は?体の歪みが原因?気をつけたいポイントを紹介してみました。
- 肩こりの多くは原因不明
- 産後の肩こりは抱っこや長時間の抱っこ紐の仕様が原因のことも
- 産後の肩こりは体幹の筋力・機能低下が原因のことも
- 産後の肩こり改善のために抱っこの時間を見直すことが大切
- 産後の肩こり改善のために授乳姿勢などの日常の姿勢を見直すことが大切
とは言っても、肩こりは色々な原因があります。
思わぬ病気が隠れていることもあります。
慢性的に続く肩こりや鋭い痛み、痺れを伴う様な痛みの場合は、病院の受診も考えるようにしてくださいね!
また肩こりは精神的な面からくることもあります。
育児やその他の悩みから、肩こりに繋がることもあります。
悩んだ時は人に頼る、話を聞いてもらうなどして無理ないようにしてくださいね!
産後の肩こりの原因は?体の歪みが原因?気をつけたいポイントをまとめてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました。