産前産後に関わるにあたってどのような勉強をしたのか?
ロルフコンセプトウィメンズの星です。
最近、様々な地域のセラピストの方から様々な連絡いただく機会が多いのですが…その中でも「産前産後についてや骨盤底筋についての勉強をどのように行っているのですか?」と聞かれることが多いです。
今回は私がウィメンズヘルス領域のリハビリに興味を持ち始めてから、どのように勉強して来たかお話させていただきます。
今後ウィメンズヘルス領域のリハビリや産前産後の女性に役立つことをしたいと思っている方の参考になればと思います。
目次
ウィメンズヘルス領域のリハビリに興味をもったきっかけ
元々私は理学療法士の養成校を卒業してからずっと病院に勤めていました。
その頃は病院でリハビリに携わりたい!特に回復期!在宅復帰をする人に介入したい!という気持ちが強かったです。
病院に勤めていた時にみさせていただいていた患者様は脳卒中や整形疾患の方が多く、回復期ということもあり、歩けない人が歩けるようになるまで…そして在宅に復帰出来るようになるまでのリハビリを手伝ってきました。
そして2016年に妊娠・出産を経験しました。
妊娠中は腰痛があったり、切迫早産で安静を強いられたりとトラブルがありました。特に切迫早産は妊娠8か月頃から妊娠37週まで安静を強いられていたので、とても辛かったです。妊娠37週から安静が解除されたのですが、全然体が動かないことに驚いた気がします。「こんなんで赤ちゃんが産めるのだろうか…」と不安になったことも覚えています。
出産は初産としてはそう長くない、陣痛開始から9時間で出産しました。
しかしこの9時間…本当に辛く…最後の分娩時には力尽きて、産む力もなかったことを覚えています。
出産するには体力が必要です。切迫早産での安静は体力の低下を引き起こしました。いうならば…廃用症候群の状態にあったと思います。
そんな体力の無い状態から産後すぐ育児は始まります。
悲惨ですね…しばらくは体中が痛かったですし、赤ちゃんを床から抱き上げたり下ろしたりする筋力もありませんでした。
このような経験から、理学療法士として産前産後のママさん達に何か出来ないだろうか?と思うようになりました。その時はまだぼんやりですが…自分のように苦しまないように産前産後のママのコンディショニングをやりたい!!と考えていました。
最初に行ったこと
子供が少し大きくなって、少し体も気持ちも余裕が出てきた頃、本格的にウィメンズヘルスや産前産後の勉強をしよう!と動き出しました。
まずはネットで「マタニティ」「産後」「ケア」「リハビリ」などの単語を入れて検索をしました。
色々と出てきたものの一番自分にしっくり来たのが「ガスケアプローチ」でした。研修費も安くないですし、日程も2日間、小さい子供がいる中で家を空けるのは不安でしたが意を決して参加しました。
またセミナー参加以外では書籍を買いあさり勉強をしました。
まだまだ勉強中です。今後もセミナー参加と書籍の購入は続きますね…泣
最初に読んだ書籍
ではウィメンズヘルス領域のリハビリを勉強するにあたって、どのような本を読んだのか?これも良く聞かれるので少し紹介します!
- 理学療法士のための ウィメンズヘルス運動療法
- 赤ちゃんと一緒に!ペリネのエクササイズ:お産の前から知っておきたい産後の骨盤底筋群とボディのトリートメント
- 理論に基づくペリネのケア:適切な理論と実践で骨盤底筋群を守る!
- 女性の骨盤ー妊娠出産における身体的変化とエクササイズ
- 骨盤帯ー臨床の専門的技能とリサーチの統合
ウィメンズヘルス領域のリハビリを始めようと思ったときに、まず上にあるような本を読みました。
上に紹介したような本を読めば、ウィメンズヘルス領域について、骨盤帯や骨盤底筋について、エクササイズ、妊娠期や産後の特徴的状態について学べるかと思います。
しかしこれらの本以上に、理学療法士であれば読んだことのあるような基本的な運動学や生理学、解剖学の書籍を沢山読んで勉強したような気がします。…今も継続中ですが…泣
忘れてはならないこと
最近、本当によくウィメンズヘルス領域の勉強をしたい!というセラピストさんにお会いします。若い時から自分の進みたい方向を決められることは凄いことですよね!
ただ最近思うのですが…ウィメンズヘルス領域のリハビリって何なんだろう…と。
ウィメンズヘルスとは「女性の誕生から死までの健康を扱う分野」とされています。そのため対象となる方は幅広い年齢層となります。
ウィメンズヘルス領域のリハビリと聞けば、「産前産後」「月経」「更年期障害」などが思い浮かぶかもしれません。しかしそれ以外にも「女性アスリートに対するリハビリ」や「変形性関節症」「骨粗しょう症」などもウィメンズヘルスの分野に含まれます。
つまり、日頃病院などの現場でみているクライアントさんもその対象に含まれているんですよね!
「ウィメンズヘルス」というと特別な分野な気がしてしまうけれど、やるべきことはどのクライアントさんでも変わらないんです!!もちろん妊娠や産後の特徴的な身体の変化を学ぶことは大切です。
しかし理学療法士として勉強しなくてはならないことは、基本的な運動学・生理学・解剖学などだと思っています。
いかに医学的に根拠があるものを理学療法士として提供できるか…だと思います。
そう考えると、「ウィメンズヘルス領域の勉強をしたい!」と思っても、一部特徴的な部分を除いては、特別な勉強をする必要もないのかもしれませんね!
いかがでしたか?私もまだまだ勉強中なので偉そうなことは言えないのですが…言えることは、一生勉強!ですね…泣
また今後もお勧めの本など紹介していければと思いますので宜しくお願い致します。