可塑性について
ロルフコンセプトウィメンズの星です。
今日は「可塑性」についてお話します。
「可塑性」という言葉、聞いたことあるでしょうか?
運動指導をする方は聞いたことあるかもしれませんが…運動指導をする人にとってはとても大切な内容になると思いますので、このまま読んでいただければ嬉しいです。
目次
可塑性とは?
「可塑性」という言葉は、辞書で調べてみると…
個体に力を加えて、男性限界を超える変形を与えた時、力を取り去っても歪みがそのまま残る性質
とあります。
よく私がセミナー等で説明させていただく際に例えるものに、ビニール袋があります。
ビニール袋は一度伸ばすような力を加えると、その力を無くしても元に戻ることはありません。
このような性質を「可塑性」と呼びます。
人体においてもこの「可塑性」が起こっています。これから人体における可塑性についてお話していきます。
脳の可塑性について
運動指導をしている人は脳の可塑性については良く知っていると思います。
例えば、言語中枢のある左脳の損傷を受けた時、リハビリテーションや日常生活の中で言語の練習を行っていると、言語中枢のない右脳に言語野と同じ様な領域が出来ることがあると発見されています。
このように、どのような感覚情報を受けたか?どのような運動をしているか?どのような環境にいるのか?などで脳は色々な方向に可塑的な変化をしていきます。そして脳にマッピングしていきます。
脳の可塑性については、以前から言われていて、それを意識して日頃のセラピーに取り組まれているセラピストがほとんどかと思います。
筋膜の可塑性について
筋膜にも「可塑性」があります。
筋膜の可塑性はビニール袋のような一時的な変化もありますが、長期間受けた刺激に対して変化していく作用もあります。
例えば…皆さんが良くみる骨模型ですが
これは多くの人の中の平均的な骨格を参考に作られているものです。解剖書の骨格や筋肉の形態や走行も同じです。
しかし実際は十人十色、ひとりひとり違う骨格をしています。
これはその人がとる姿勢であったり、動きによって骨に刺激が加わり、ひとりひとり違った特徴的な形になっていきます。
このように筋膜は長期間張力刺激を受けると硬くなったり、繊維を増やしたり(結果硬くなる)と可塑的な変化をします。
運動指導者における「可塑性」の理解
ここまで人体における可塑性を説明しましたが、実際にクライアントさんを目の前にしたときに何が出来るのか?
可塑性には良い可塑性と悪い可塑性があります。
言い換えると…
良い方向にも可塑的に変化するし、悪い方向にも可塑的に変化をします。
つまり運動指導をする人は、良い方向への可塑的な変化を促せるよう刺激を与え続けることが大切です。
脳においても、筋膜においても良い方向に刺激を与え続け、良い方向への可塑性を促していきます。
すると脳も筋膜も相互作用をしていき、効率的な姿勢や運動の獲得に繋がっていきます。
どうでしたか?
分かりにくい部分もあるかと思いますが、運動指導をしているセラピストが自分のやっていることを少し生理学的に考えるきっかけになればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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