2回 「ウィメンズヘルス領域の予防」
ウィメンズヘルス分野の予防
ウィメンズヘルスセラピストEMIがお届けするポッドキャスト!
このポッドキャストでは、私が女性の健康に携わっているセラピストとして経験したことや考えていることをシェアしていきます。
先週は私が担当している専門職向けの実技クラスである「産後筋膜リリース」の実技セミナーがありました。
このクラスは10回にわたって、産後の女性に対するアプローチを学んでいくクラスです。コロナウイルスのパンデミックが始まってから開始したクラスということもあり、極力、集まることを減らし、知識的なところは自宅で学べるようにビデオ視聴も盛り込んだセミナーとなっております。
受講生は、最初の5回は自宅での学習ができるビデオ視聴をしていただき、残りの5回は対面での実技習得をおこなっていただいています。
そういったクラスの構成になっているということもあり、今年の4月から始まっているクラスではあるものの、受講生の皆さんにお会いしたのは先週が初めてになります。
受講生は皆さん、長年セラピストとして病院やクリニック、介護の現場で働いている方々です。そのため、このクラスの指導者は私ではあるものの、受講生それぞれが得意としている場面では私が教えてもらうことも多く、本当に有意義な時間を過ごさせていただきました。残り少ない期間ではありますが、せっかく集まったコミュニティーですので、今後もずっと大切にしていきたいと思っています。
今日のトピックス
今日のトピックスは『ウィメンズヘルス分野の予防について』お話していこうと思います。
ここでは私が今までウィメンズヘルス分野に携わって、感じてきたことをシェアしたいと思います。皆様も私と違った想いもあるかと思います。コメントなどありましたら是非、ブログやインスタグラムやLINE公式アカウントなどでメッセージをください!
宜しくお願い致します。
『予防』と聞くと皆様はどういったイメージを持ちますか?
今はこのコロナ禍ということもあり、ウイルスからの予防!や風邪からの予防!
そういった『風邪』のイメージが強いかと思いますがどうでしょうか?
ウイルスや風邪の予防であれば、まず標準予防策として手洗いやうがい、マスクをしますね!
また最近の話題のところでいうと、コロナウイルスであればワクチンを打つことで感染を予防できるかもしれませんね!
私たちセラピストが関わる『予防』ということになると、一番最初に思いつくこととしては…『転倒予防』があります。
特に高齢者が転ばないように、筋力をつけたり、バランス訓練を行ったり、または杖などの補助具を使うことも転倒予防に含まれます。
その他にも『腰痛予防』という言葉もあると思います。
腰痛にならないために腹筋の筋力トレーニングを行ったり、柔軟性を保つためにストレッチをしておくようなことを指導することもあります。
このようにセラピストやリハビリの中では『予防』を大切にしています。
ではウィメンズヘルス分野における予防とはどのようなことなのか?少しお話をしたいと思います。
まず、ウィメンズヘルス分野とは女性が産まれてから死ぬまで、一生涯における健康に対してアプローチしていく分野です。特に女性と男性の性差に着目をして、その違いに応じて介入していくという分野になっております。
女性と男性では体の構造や性質が大きく異なります。
特に生殖器の違い、ホルモンの違いにより、生じやすい病気やトラブルも異なります。
『予防』という観点からいうと、特に私が注目をしているのが『骨粗鬆症』です。
女性は更年期以降になると、ホルモンの分泌バランスが変化します。特に女性ホルモンの分泌が低下し、骨密度の低下が起こりやすくなると言われています。
このような話を聞くと、『骨密度の低下』は一見更年期以降に限った問題のように思われがちですが、実際には違います。
特に最近話題となっているところでは、思春期の初潮の遅れであったり生理不順があると、将来…つまり更年期以降の『骨粗鬆症』のリスクが高まると言われています。
また、産後はホルモン分泌のバランスの変化であったり、赤ちゃんに授乳をするということから、一時的に骨密度の低下が起こります。
これに関しても、思春期に生理不順などがあり骨の発達が未熟な人が妊娠・出産をすると、産後に骨折を起こしてしまうケースがあります。
このようにウィメンズヘルス分野においての『予防』は、特にホルモンの影響が大きく関与し、思春期や成熟期での健康状態が更年期、老年期に引く次ぐこともあります。
今回お話したウィメンズヘルス分野の『予防』は一部であり、その他にもたくさん気を付けるべき事や、行っていきたい生活習慣などあります。
女性に限らず、どの分野においても『予防』は大切なのですが…
私たちセラピストは気がついていると思いますが、患者様やクライアント様は『予防』には比較的無関心です。
病気をして初めて、怪我をして初めて、トラブルを経験して初めて、しっかりとした運動や食事療法など行う人が多いのではないでしょうか?
私たちセラピストが『予防』にかかわることは大切です。
しかしどこまでかかわれるのか?
どのようにしたら届くのか?
私も日々、考え、試行錯誤を繰り返しています。